長沢よみやの起源
この「長沢よみや」は明治の頃から、長沢集落に伝わっている伝統的なお祭りです。
その昔、夏から続く干ばつに悩む住民が、「もう限界だ」と太鼓を鳴らし雨乞いをしたのがこのお祭りの起源だと言われています。
艷やかな花燈籠(はなどうろう)
現在は豊年万作を祈願して行われている「長沢よみや」。
長野県境に近い、妙高市新井地域長沢に受け継がれている伝統的なお祭りです。毎年9月中旬の土曜日に地域の皆さんや助っ人の皆さんが協力して盛大に開催されます。
このお祭りでは、高さ5m程の「花燈籠」は、「上平」・「中尾平」・「番場平」・「下平」の四つの地区が作る艶やかで見事なものです。雨乞いから始まったお祭りのため、笹と紙飾りで飾られた太鼓が重要な意味を持っており、各平の太鼓は、笹と紙細工の飾りで装飾され、演奏される勇壮な太鼓の音色と相反する艶やかさを演出しています。
このお祭りは、お宮(八王子神社)の秋祭りの宵宮として行われる事から「よみや」と呼ばれています。
よみやの見どころ
昨今の地域の高齢化と過疎化により人手不足のため、市役所職員の応援を頂いて、太鼓と花灯籠がそれぞれ4基づつお宮へ奉納されます。
よみや当日は、夕方6時過ぎ、「下平」の「太鼓」は、下の「中栗地区」まで運ばれ、地区内を巡行します。
その後「下平」に戻り、地区内を巡行と続きます。
午後7時前、「番場平」では「太鼓」が地区内を巡行します。
午後7時30分過ぎになると、各平から集合場所である旧長沢小学校へと「太鼓」を演奏しながら「花燈籠」とともに向かいます。
午後8時に各平の「花灯篭」と「太鼓」が小学校のグラウンドに一斉に到着します。
到着すると太鼓の競演へと移り、勇壮な演奏が披露されます。これは、一見の価値あり(私見かな?)
約1時間太鼓の演奏や昔からの盆踊りが行われた後、祭典委員長の平(地区)の花燈籠、太鼓を先頭に行列となって、お宮に向け太鼓を打ち鳴らしながら進みます。途中、中尾平の大幟が建てられている所と長沢川に架かる橋(宮前橋)で途中休憩と太鼓の競演が披露され、いよいよ集落を見下ろす山の中腹にあるお宮へ続く道を登っていきます。
お宮の前に着くと、順番に急峻な石段を一気に駆け上がります。
お宮に着いた太鼓は順番に拝殿へと入り、拝殿に4つの太鼓が並ぶと奉納のための太鼓の競演へと続きます。
各平は、太鼓を叩く「バチ」をバトン代わりに打ち手を交代しながら「豊年満作」を祈願し、勢い良く太鼓が打ち鳴らし続けられます。
高台にあるお宮からは、長沢の夜の谷間に響き渡ります。